そうだ!尿検査しよう
幼犬の頃は、検便をする機会の方が多かったように思います。
尿の検査によって泌尿器系の他、循環器系、
内分泌系各器官の機能についていろいろな情報を得ることができます。
うちの子元気だから大丈夫!といわず、定期的に尿検査をすることをおすすめします。
比較をするためにできるかぎり同じ時間帯、同じ条件で。 朝一番の空腹時。
それが難しいなら夕食前の空腹時。
人間も検査前は絶食するように、犬の検査もおなかがすいている状態の方がいいようです。
尿の検査によって泌尿器系の他、循環器系、
内分泌系各器官の機能についていろいろな情報を得ることができます。
うちの子元気だから大丈夫!といわず、定期的に尿検査をすることをおすすめします。
比較をするためにできるかぎり同じ時間帯、同じ条件で。 朝一番の空腹時。
それが難しいなら夕食前の空腹時。
人間も検査前は絶食するように、犬の検査もおなかがすいている状態の方がいいようです。
尿検査は医院により検査内容や項目数が異なりますが、通常以下の項目について検査結果を得ることがきます。
正常尿であっても少量の糖が認められることがあるが、糖が+以上と出た場合は異常とみなされます。 血糖値が高くなると、尿の中にも糖分が見られるようになります。 高血糖値下で糖尿が陽性の場合は、真正糖尿病、急性膵炎と推定されます。 正常血糖値下で糖尿が陽性の場合は、先天性腎疾患、急性腎不全などが考えられます。 |
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正常尿であっても少量の蛋白は認められるが、蛋白が+以上と出た場合は異常とみなされます。 尿中蛋白は腎臓にさまざまな疾患がある場合に見られます。 腎臓の機能が低下したり、腎臓で対処しきれないほどの量のタンパク質が血液中に含まれる場合など。 |
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犬の場合には少量は正常の範囲内、猫の場合は陽性は異常とみなされます。 ビリルビンは肝臓で代謝された壊れた赤血球。 血液中のビリルビン濃度が増加する疾患を黄疸といい、そのとき尿中にもビリルビンが排泄されます。 |
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ウロビリノーゲンは健康な人でもわずかに尿中に排泄されるので疑陽性(±)が正常。 陽性(+)…肝炎、肝硬変など 陰性(-)…閉塞性胆道疾患(胆石症、胆道がん)など |
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健康な尿は中性から弱酸性。 細菌性膀胱炎などの尿路感染症が原因で尿がアルカリに傾くと、ストラバイト結石という石ができやすくなります。 逆に酸性下でカルシウムが結晶化することでできるのがシュウ酸カルシウム結石です。 尿のpHは食餌内容や摂取時間によっても変化します。尿のpHが7.0より高くなる原因として、各細菌による尿路感染、食餌直後の採尿などが考えられます。尿素をアンモニアに分解する細菌が繁殖している場合もpHが上昇します。 尿のpHが5.0より低くなる原因として、腎不全、嘔吐、下痢、蛋白の異化などが考えられます。 |
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尿比重とは蒸留水(1.0)と比較した尿の密度で、主として腎臓の濃縮能を判断するなど腎臓機能の評価に欠くことができません。 通常は1.015~1.050くらいが正常とされています。 尿比重は水分、塩分の摂取量や、動物の脱水の程度により正常値の範囲内で常に変化しています。 尿比重が高くなる原因として、脱水、乏尿、糖尿、ショックなどが考えられます。 尿比重が低くなる原因として、多尿(多渇、多飲)、補液治療中が考えられます。 |
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血尿の原因は尿道炎、尿路結石、膀胱炎など泌尿器系からの出血、腫瘍、凝固系の障害が考えられます。 ヘモグロビン(血色素)尿の原因は、溶血性貧血、レプトスピラ症、フィラリア症、玉葱中毒、輸血血液の交差反応などが考えられます。 |
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ケトン体は体内で炭水化物が使用できなくなった時、脂肪がエネルギーに転換される際に生じる代謝産物。通常は糸球体で濾過され尿細管で再吸収されるために尿中には現れません。 ケトン体が尿中に現れる場合は、真正糖尿病、飢餓状態など炭水化物の代わりに脂肪が代謝されている状況が推定されます。 糖尿病ではこの状態をケトアシドーシス性糖尿病と呼びます。 |
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